少年野球を高校野球と勘違いする指導者

中途半端な高校野球経験者に多いのが、高校野球をそのまま少年野球に持ち込むことだ。頭が悪いので小学生は高校生でないことに気づくことができず、自身の経験をそのまま少年野球に適応させてしまうのである。このため『言えばわかる』、『できて当然』、『軍隊式』、『平日自主練は当たり前』、『指導者至上主義』、『押し付け』などの旧態然とした考えが根本にあり、地域ボランティアの本質から逸脱してしまうのである。

小学生は、すぐに飽きる、集中力が続かない、自分から練習しようとはしない、練習より遊びが好きだ、同じことを何度言っても分からない、一度できたら全てできたと思いこむ、つらい練習はしたくない、反骨精神がない、言われないとやらない、筋力がないので、練習しなくてもプロ野球選手になれると思っている、褒めればつけあがる、叱ればすてくされる、これらを前提とした指導が必要である。

少年野球は野球ではあるが、別次元の野球であると考えるべきだ。指導者に必要なのは忍耐と工夫、そして子供への愛情である。